第2章 エンリ帝国 〜2節 穏やかな海〜

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この世界の海は常に嵐で覆われている。
黒雲がたち込み、暴風と雷の嵐によって船を出す事ができずに航海は発展しなかった。
その中でもギルタ列島とラハブ諸島を結ぶ一体だけは不思議な力に守られているかのごとく、穏やかな海であった。
太陽の光を受けて七色に輝く海。
地図上では北西から南東へかけ、内陸の運河を斜めに走る事からレインボーラインと呼んだ。
その海域にあるギルタ列島を治めるのは造船技術に優れた国、エンリ帝国であった。

元々は海域全てを治める国であったが、今は3つに別れた。
一つがエンリ帝国、もう一つが中立地の満月島。
そして、ラハブ諸島一体を縄張りとする海賊イシュター。

3つに別れた理由は気候と文化の違い、そして、性別にあった。